No.20 – 鑑定書でわかる ダイヤモンドの個性

559708_485859944807848_1868163689_n

結婚を決意した愛の証として、生涯にわたり使い続けることとなる婚約指輪や結婚指輪。特にリングに使用されているダイヤモンドは、クオリティによってグレードや価値も大きく変わってきます。もちろんおふたりが実際に目で見て気に入られたものが運命のダイヤモンドなのですが、出来れば第三者の公平な目で判断してもらい、参考にしたいものですよね。そんな時に役に立つのが鑑定書です。今回は、ダイヤモンドの鑑定書/鑑定機関について、くわしくご紹介いたします。

 

◆鑑定書とは

521692_513180142075828_893637024_n

ダイヤモンドの鑑定書(ダイヤモンドグレーディングレポート)とは、そのダイヤモンドの形状やサイズ、ランクなど、品質をあらわす様々な項目が記載された書類です。鑑定には最新の専用機器が使用され、高度な専門知識と多くの経験が要求されるため、決して安い買い物ではないダイヤモンドを購入する上で、安心を得るためのもっとも公平で有効な目安となります。ただし、鑑定書の発行自体はひとつの公的機関からされているわけではありません。日本国内には現在60社以上の鑑定機関があり、すべて一般の民間企業です。基本的には鑑定書=品質の証明となりますが、鑑定機関によって評価基準が若干変わることもあるため、信頼できる鑑定機関の鑑定書がついているダイヤモンドを選ぶことが、大切なポイントとなります。

 

 

◆世界的に有名な鑑定書発行機関

R4206280-300x225

日本国内だけではなく、世界中には数多く様々な鑑定機関が存在します。中でも特に有名な4社の鑑定機関をご紹介します。

 

GIA(Gemological Institute of America/米国宝石学会)
GIAとは世界で最も権威のある宝石学の国際的教育機関です。宝石学の研究と教育とを目的として1931年にアメリカで設立され、ダイヤモンドの鑑定業務も行っています。ダイヤモンドの品質評価基準である「4C」の概念を考案した組織として有名で、独自の格付け基準によって宝石の鑑定を行います。GIAは世界の宝石とジュエリー業界に対する人々からの信頼を確保し、そのためのモラルとアカデミズム、科学、そしてプロフェッショナリズムを高いレベルで維持し続けることを責務と謳い、世界でもっとも厳しい鑑定基準を持つことで知られています。

 

HRD(Hoge Raad voor Diamant/ダイヤモンド・ハイ・カウンシル)
ヨーロッパを代表する鑑定・教育機関であるHRD は、アントワープをはじめとするベルギー国内すべてのダイヤモンド関連団体を総括・調整する公益法人として1975年に設立されました。世界中の鑑定機関で遵守されている、ダイヤモンドを格付けする際のルールブック的存在であるIDC規則を主導する機関として知られています。世界レベルでの厳しい鑑定基準を持つ鑑定機関のうちのひとつです。

 

EGL (European Gemological Laboratory)
1974年に設立された組織で、国際基準にのっとった鑑定業務を行っています。

 

IGI(International Gemmological Institute)
1975年に設立された、ダイヤモンドや色つき宝石の鑑定業務を行う組織です。アントワープに本部があり、日本を含めた世界中に支部を持ちます。

 

 

◆確かな信頼をもつAGL基準

be22249f9eaa43b6f68c1b6b070eae08-300x202

世界の鑑定機関をご紹介しましたが、日本でリングを購入する場合は、国内の鑑定機関が発行する日本語の鑑定書が必要となります。日本国内で有志の鑑定機関が集まり、相互に情報交換をし、より公正な判断基準を持ち合うための任意組織、AGL(宝石鑑別団体協議会)。世界でもっとも厳しいと言われるGIA基準をベースとしたAGL独自の基準で鑑定を行うため、必然的にAGL加盟の鑑定機関での鑑定は、信頼度が高いとされています。

 

 

◆国内最大規模の鑑定機関や大手ブランドによる自社発行も

0001

AGL加盟の鑑定機関の中でも、実績信頼度ともに圧倒的なのが「中央宝石研究所(CGL)」「AGTジェム・ラボラトリー」の2社で、特に中央宝石研究所(CGL)は、日本の鑑定書の6~7割を占める最大手の機関です。

 

中央宝石研究所(CGL)

ダイヤモンド鑑定分野での先駆的存在でもある中央宝石研究所は、1970年に設立され、常に最新・正確な器材・技術・情報で公平に対処することをモットーとした、信頼性に定評がある国内最大手の鑑定機関です。ヨーロッパのHRDとは提携関係にあり、日本におけるダイヤモンド鑑定では国内最大シェアー、鑑定書の発行部数は世界最大級を誇り、日本の宝石業界における標準的な存在になっています。

 

AGTジェム・ラボラトリー

AGTジェム・ラボラトリーは、世界的鑑定機関であるGIAと提携し、GIA JAPANのラボ部門を担当しています。厳正中立の客観的立場から、宝飾業界、消費者の保護および利益に貢献する事を目的とし、世界最先端の宝石鑑別機器と熟練した専門スタッフによる鑑定書は絶大な信頼を得ています。

 

もちろん、上記以外の鑑定機関では不十分というわけではありません。鑑定書はあくまでもダイヤモンドを選ぶ際の参考情報であり安心材料としてお考えいただき、実際に目で見て運命を感じるダイヤモンドとの出逢いを信じてください。

 

鑑定書を自社発行する場合も

ダイヤモンドの鑑定書は、CGLやAGTなど鑑定機関が発行するものと、各ブランドが自社発行するものの2種類があります。例えばティファニーやカルティエ、ミキモトなど大手有名ブランドなどで、そのブランドの基準をクリアするリングには、自社発行の鑑定書が付けられます。第三者機関ではなく各ブランドによって採用基準は様々なので、具体的な基準の詳細を知りたい場合は直接確認する必要があります。

 

 

◆鑑定書でわかる ダイヤモンドの個性

19290_886312238095948_1635723545228669824_n

オレッキオでは、婚約指輪にはオリジナルカバーに入った鑑定書を添えてリングをお渡ししております。ご自身の指に光るダイヤモンドの鑑定書は、言わばそのリングのプロフィールのようなものです。正確な情報をきちんと知っていただいた上で、愛着をもって長くおつけいただければ幸いです。

詳細はこちら:オレッキオ 婚約指輪結婚指輪