No.10 – 見た目だけじゃない 奥深いリング素材の世界

これから結婚されるおふたりにとって、一生ものとなる婚約指輪に結婚指輪。もちろんデザインや雰囲気がお好みのものであることは重要ですが、この先何十年も時間を共にするためには、リング自体が丈夫で長持ちすることも大切なポイントです。今回はリングの素材と仕上げ加工について、ご紹介いたします。素材には様々な種類があるので迷ってしまいがちですが、見た目の違いだけでなく特性の違いも知っていただいた上で、おふたりにぴったりのリングをお選びください。

 

◆アーム部分の素材について

一般的に婚約指輪・結婚指輪に使用される定番の素材はプラチナとゴールドです。それぞれの違いをご説明いたします。

 

プラチナ、ハードプラチナ
清楚でロマンチックな白い輝きを放つ素材、プラチナ。その美しさがずっと変わらないことから「永遠の愛」を象徴し、婚約指輪・結婚指輪ともに、定番でもっとも人気がある素材です。傷がつきにくい、削れたりすり減りにくい、耐久性が高く変形・変色しにくいという安定した品質で、時間による経年劣化にも強い上に加工しやすいという、トータルで優れた貴金属。希少価値が高く、ダイヤモンドとの相性も抜群。Pt900、Pt950など数値で純度が示され、一般的にはハードプラチナの場合、純プラチナにパラジウム8%、ルテニウム2%を混ぜ合わせたPt900がリングには最適です。

 

 

ゴールド
ファッション性が高く、プラチナ同様人気のある素材のひとつ。古代エジプトでは太陽の象徴として崇められた深い歴史のある素材で、全世界でもっとも流通している貴金属です。メンテナンス法はやわらかい布で拭くなど比較的簡単で、空気中や水中でもさびることなく輝きをキープできることが特徴。純度はK14、K18、K24などと示されます。純金であるK24はとても柔らかい素材のためジュエリーには使用されにくく、K18(金含有率75%)かK14(金含有率58%)が多く選ばれます。特に、強度と価値のバランスが良いK18が最適です。

合金の素材や配分によって色味にバリエーションがあります。

 

イエローゴールド
日本人の肌に一番相性が良く、高級感のあるイエローゴールドは、身につけるとパッと華やかで明るい印象になり、日常的に着用しやすい素材のひとつです。金75%に銀15%、銅10%のものが一般的。変色に強く加工しやすい、プラチナよりも軽くて傷つきにくいという特徴があります。古くから世界中で愛され続けている素材で、欧米やヨーロッパでは、結婚指輪と言えばプラチナよりもイエローゴールドが定番です。「悪魔から身を守る」という意味もあるので、末永く続く結婚生活にむけても縁起が良いですね。

 

ピンクゴールド
ほんのりとピンクがかった、緩やかで柔らかい女性らしいニュアンスの色味は、派手すぎない洗練された印象で、ファッション性と肌なじみの良さが人気。ピンクゴールドは「愛を象徴する鉱物」とも呼ばれています。金に、銀と銅を2:8の比率で混ぜ、さらにパラジウムと微量の亜鉛を加えてピンク色を出しており、通常のK18よりも硬く強度は大変高いことが特徴。

 

ホワイトゴールド
上品で白い輝きが特徴。外見がプラチナに似て高級感があり、軽くて金額もお手頃なので、プラチナに変わる白い貴金属として流通しています。多くの場合、金75%に、銀15%、パラジウムなど10%を加えた少し明度の低いグレーがかった白色に、プラチナに似た色のロジウムコーティングを施しています。オレッキオでは、金75%に銀5%、パラジウム15%、銅5%の配分のものをご用意しております。

 


◆表面の仕上げ加工について

アームの素材やデザインが決まれば、最後に仕上げ加工を選びます。仕上げとはアーム部分の表面のテクスチャのことです。ブランドによって呼び方が違う場合もありますが、仕上げ加工についてご紹介いたします。

 

鏡面仕上げ(グロス、ミラー、ポリッシュなど)
表面を磨き上げることによって鏡のように光沢とつやが出る、もっともスタンダードな仕上がり。金属の輝かしい表情に上質感が漂います

 

マット仕上げ(つや消し、ヘアーラインなど)
表面に非常に細かな凸凹を刻むことによってつやを抑え、落ち着いた質感とシャープな輝きで上品さを表現できます。マット仕上げの中でもヘアーライン仕上げは、髪の毛のようなライン状の整った溝が光を乱反射し、シルクのような独特の輝きを発します。

 

スターダスト仕上げ(スターリー、星屑など)
表面をダイヤモンドで細かく彫るように加工することで、無数の断面が光を乱反射します。アーム自体が明るい星をちりばめたように輝くエレガントな演出です。

 

ハンマー仕上げ(ハンマートーン、槌目など)
ランダムに面取りしたような、かなづちで叩いた跡を残した仕上げ。個性的でオシャレな加工ですが、肌馴染みがよく落ち着いた印象の仕上がりです。

 

 

◆多様な素材・仕上げ加工をご用意しております

いかがでしたでしょうか?今回は様々なアームの素材や仕上げ加工をご紹介いたしました。

オレッキオでは素材は強度の強いハードプラチナ900・ゴールド(イエロー、ピンク、ホワイト 各K18)をご用意しております。また、仕上げ加工は今回ご紹介させていただきました、すべての加工が可能です。そのうち、ハンマー仕上げは、繊細なリングにも合うようにハンマー面を小さく、細かくしたオレッキオのオリジナル加工となっております。

同じデザインのリングでも、素材や表面加工が変わればまったくちがった印象に仕上がります。着用される方によって、お肌に似合われる素材や仕上がりは様々ですので、ぜひ一度店舗で実際にご試着いただき、おふたりのイメージにぴったりのリングをお選びください。

詳細はこちら:オレッキオ 選べる素材と仕上がり